人生と生活は違うということ
私の自己紹介でも少し書かせて頂いている、大好きな作家である遠藤周作氏。
この方の本から私は多くの事を学ばせて頂きました。
中でも、『人生と生活は違う』という彼の独自の表現にあるこの考えには若い頃に感銘を受けたものです。
日々の生活で例え本人が満足した時間を過ごしていたとしても、人生の終盤になって自分の全人生を振り返った時、それは満足したものになる保証は無いということです。
逆に、たとえ毎日の生活が外目からは辛くみすぼらしく映っているような日々の積み重ねであったとしてもその方の人生を見た時、みすぼらしさは無くなり美しく変貌していることもある。
平たく言うと、そのような考え方です。
日々の生活の喜びや快適さだけを求めている毎日だと、人生を失ってしまうことがある。
逆に人生ばかりを求めていると、日々の生活に負担がかかることがあるから人生よりも生活を楽しもうとする視点も時には大切だ。
そのような事を、彼の数々の小説で述べられていたり暗示されている箇所がたくさんあります。
思い出す留学時のスピーチ練習の場
20代に入ったばかりの若い頃、少しだけ語学留学をしていた時期がありました。
その教室で好きな内容を何でも自分で選び、30分程度スピーチを行うといった授業がありました。
ヨーロッパから来た方は、仕事場での男性と女性の待遇について話されていました。
スペインからの留学生は、確か物理についてのお話でした。
月が地球の周りを回っている力についてのスピーチをしていました。
そして私は、この遠藤周作氏の『生活と人生』についての考え方をスピーチしたことを覚えています(^^♪
そのスピーチが当時の先生に結構絶賛されてしまったので、嬉しかった記憶が鮮明に残っているのです(^.^)
「あのスピーチを聞いて自宅に戻った後、洗濯してたんだけどその間ずっと”daily life”と”whole life”について考えてたよ。退屈な洗濯の待ち時間が有効に使えて良かった!」
そんなことを翌日の授業の日に言われたことを思いだします(*^^*)
興味のある方は、遠藤周作氏の『深い河』を読まれてみてはいかがでしょうか?
私はこの英訳本を使って、当時スピーチを行いました。
断酒して考えるようになった生活と人生
普段の生活では、人生なんてそんな大それたことを考える時間はあまりありません。
お客様からの問い合わせや、お見積り依頼等が入るとどうしても脳波がベータ派って言うのでしょうか?
荒々しくなってしまい、それどころでは無くなってしまうからです。
そうして仕事後にお酒を飲みながら考えていたことはどんな事だったのだろう?
一生懸命思い出してみるのですが、やはり人生なんて大それたことはあまり意識しては無かったような気がします。
その日あったストレスや、面白かった出来事などを思い出しながらテレビを観てお酒を飲んでいました。
ノンアル生活の今では・・・。
仕事後、夕食を終えてブログの記事に取り掛かる生活がもう4ヶ月となっています。
最近になって、遠藤周作氏の言われていた『生活と人生』のことをよく考えるようになっているのです。
こうして記事を書いている時は、テレビがついていると邪魔に感じます。
出来るだけ落ち着いた気持ちで、小説家のような立派なものは書けなくてもほんの少しであってもあなたの心に響く文章を書きたいと思っています(^-^;
寝るまでのそんな時間の過ごし方。
お酒を飲んで、いい気持ちになっている時間とは随分異なります。
今まで何度も述べてきているように、そんなライフスタイルを十分に楽しめています。
「何を書けばいいか、わからない~」と苦しむ時もそれはありますけど・・・(・_・;)
そんな生活を外目からみると、退屈なことやってるなぁと見えるかもしれません。
一方、お酒を飲みながら過ごす時間も同様に楽しい時間ではありますよね。
外目からは、
「楽しんでるねぇ。」
といった感じに映るのでしょうか。
そんな2通りの生活を積み重ねていく、2通りの人生はどのような結果を最後に見せてくれるのでしょうか?
両方を貫いた選択をすることも出来るはず
このように書くと、
『生活を取れば人生を失い、人生を取れば生活を犠牲にしてしまう。』
こんな風に考えられるかもしれません。
どちらかを取れば、どちらかが下がってしまうような・・・
でも私は、生活も人生も両方を充実させて立派な果実を実らせることも可能だと思っています。
欲張りでしょうか・・・(^-^;
いや、きっと可能です。
断酒生活をしている今が楽しいですし、この先もきっと充実した生活が送れることを信じているからです。
そして、後悔の無い人生だったと振り返れるように時々は意識していきたいと思います。
現に、多くの断酒経験者の方々は口を揃えて、
「毎日が楽しくなった。」
「お酒止めて良かった。」
そのように言われる方がとても多いです。
お酒以外の楽しみを見つけられているのです。
筋トレであったり、新しいビジネスを考えたり、運動を始めたり、何かの大会へ向けて挑戦したり・・・
まさしく、充実した生活を送りきっと満足した人生を作っていかれるような方々ですよね(^^)/
断酒が全てではないけれど・・・
もちろん、お酒を飲みながらでも素晴らしい人生を送られる方はたくさんいることは言うまでもありません。
遠藤周作氏だって、生前はお酒が好きだったみたいですし。
それでも多くの名作や気楽に楽しく読めるエッセイまで、しっかりと遺されています。
そのような方々が無理してお酒を止めることはないと思いますし、お酒と上手に付き合える方もたくさんいます。
でも、大酒飲みで多くの時間をお酒に費やしていた方が断酒されたときのインパクトは相当大きいですよ(^^)/
量を減らして飲むことは難しくても、断酒することは結構出来るものだと今の私は感じています。
大酒飲みがお酒を止めた時の、人生の変わりようと言ったらそれは大きなものとなるでしょう。
一気に断酒した方が、かえって楽なのではないかと思っているくらいです。
飲まなくなった翌日から、爽やかな目覚めが約束されていますしね(^^♪
断酒されて後悔することは決して無いでしょう。
私も断酒したことを後悔することは100%無いと、もうこれは断言できます。
これからどのような人生好転の姿を形として遺していけるのかは、自分の努力次第です。
そして、自分で勝手に始めたこの断酒を家族も喜んでくれています。
自分も周りも喜んでいる。
全員が得をするこの断酒という行為が、無駄な行為である訳が無いのです。
今日も一日、断酒生活充実していました。
また明日も、お会いしましょう~~(@^^)/~~~
□生活と人生は異なるものだということ
□生活だけにとらわれると、人生を失う危険性がある
□人生を見つめすぎると、生活が疎かになるのでこれも危険
□極端に走らない、ニュートラルな心境でバランスを取る
□断酒によって、生活・人生両方の質を高めることが出来る