私の自宅のリビングには、娘の写真が1枚壁に鋲で留められています。
9㎝×12㎝の小さな写真です。
笑顔いっぱいの写真を、3年ほど前だったでしょうか。
妻が「この笑顔可愛いから、壁に留めておこう。」と言ってそのままリビングのインテリアとなっているものです(^-^;
丁度、リビングの出入り口のドア近くの壁に留められた写真。
テレビの方向でもあるため、すぐに目に入る位置です。
断酒9ヶ月目の今。
昨年の今頃の心境が突然襲って来ました。
最悪だった、あの頃です。
始まった別居生活 5 ~断酒前のどん底生活~
昨年の2月下旬から妻も娘もいない家で過ごしていた自分。
この写真だけは、そのままでした。
お酒を飲んでいた日が遠い昔のよう
つい少し前の去年の今、ビールを流し込むように飲んでいた自分ですが、今ではそんな自分が信じられません。
「まだ、あれから1年しか経過していないのか。」
といった感じです。
色々な暗い感情に襲われながら、缶ビールを空けていく時の気持ち。
別に美味しいとも思わないビール。
でも飲まないと、不安で時間がもたない気がしていたあの頃。
食事を取りながら、テレビから流れるお笑い番組を見ながら時折笑ったりはするのですが・・・
笑った直後に、それ以上の虚しさが襲ってくるのです。
そしてまたビールを喉に・・・
食事を終えると目に入ってきたのが、この娘の写真だったのです。
寂しさと怒り。
虚しさと絶望に近い気持ち。
この孤独に終わりは来るのだろうか?
「先の見えないとは、こういうことを言うのか。」
そんなことを感じていました。
先が真っ暗で、せめて懐中電灯一つでもあれば・・・
そんな当時の心境を思い出しました。
それから飲み続けた4ヶ月
2019年7月から断酒をしているので、別居生活から4ヶ月はお酒を飲み続けていたことになります。
今考えるともっと早く止めておけばと思うのですが、当時の自分は先の見えない無明の時期を過ごしていたので(*_*;
毎日のようにコンビニに入り、同じビールを同じ量だけ購入する。
「もう少しだけ我慢しよう。あと2時間我慢、我慢。」
午後3時頃になると、そんな気持ちでした。
早い時間に飲み始めることに、少しの罪悪感も感じていたからです。
もちろん、アルコールの消費も増えてしまうので予算的な心配もありました。
別に、お酒を飲み始めても楽しくなることは一切ありません。
楽しそうな番組を見ても、虚しさが一層増してくるだけです。
そして酔ってしまった自分の目に入るのは、またあの娘の写真。
「何してるんだろう?修学旅行の時期じゃないかな?」
「修学旅行の時期に合わせて、出張先を組んでみようかな・・・」
そんな空虚なことを考えながら、寝るまでの意味のない時間を過ごしていたのです。
断酒後どれくらいで楽しさを感じたのか?
別居生活に入ってからの4ヶ月の飲酒生活は、特にお酒の負の面ばかりを感じていました。
飲みたくも無いのに、手が出てしまうあの感覚。
缶を開けて、口に入れるほんの一瞬の時間だけの少しの慰め。
マイナスの心境をゼロに戻してくれるような、一瞬の時間。
その後に、それ以上の空虚な時間が待っていることを知りながら飲んでいたあの頃。
そんな私が、7月に入り突然の断酒を決行します。
最初の2週間は、結構な辛さが確かにありました。
その時の心境も過去の記事には書いていますが、強烈な虚しさと楽しみを奪われるような気持ちに襲われるような感覚です。
ですが、そんな時間もずっとは続きません。
断酒後、3週間程経過すると今度は体調の変化を感じ始めます。
愛犬とのお散歩で、体が軽くなっていることを感じ始めてきたのです。
その頃から断酒の楽しさを感じ始めてきました。
「もう3週間もお酒を止めている俺!自分が変わっていることを感じる!」
そんな心境で、朝の爽やかさを楽しんでいる自分に変化していたのです(^^♪
ガラリと変わった生活のリズム
体調の変化を感じ、変化している自分を感じながらノンアル生活の楽しさを感じ始めていた頃。
当然ですが、同時に生活のリズムもガラリと変わってきます。
テレビを見なくなった毎日。
読書をしながら過ごす、静かな時間。
ゆったりと気持ちが落ち着く平和な気持ち。
ソファーに座って本を開いているだけの寝る前の時間ですが、繰り返すさざ波の音を聞きながら砂浜に座っているかのような心境でした。
そのような毎日を過ごすことによって、気持ちも前向きになりポジティブになってきます。
歯車が良い方向に回り始めたことを感じていました。
そうして過ごす、ノンアルの毎日。
自分の人生の好転の予兆を感じていた時に、妻と娘から自宅に戻るとの連絡が入ったのです。
見えない部分の方が大切であること
全てのきっかけは、お酒をやめたことです。
お酒をやめてから、全ての歯車の回転が良い方向へと変わってきているのです。
25年続けてきた飲酒生活の重たい歯車がゆっくりと止まり、そして回転方向を変えてくれたのです。
ギシギシと音をたてながら、徐々にではありましたが最初は遅いスピードで。
そして、やがては高速回転でこの歯車も回転してくれるようになるはずです。
「お酒をやめるのと、家族の復縁とは何の関係もないよ。」
そう思われる方もきっとたくさんいるでしょう。
ですが、私にはそう思えないのです。
理論立てて説明することなど出来ません。
何かのきっかけで、全てが変わることもあるということを信じているだけです。
一つの種をみて、リンゴやミカンがたわわと実るその木を想像できるでしょうか?
多くの人は小さな種の一粒をみても、それが将来瑞々しい果実を実らせる木になるものであることを想像できないはずです。
重要な部分は、小手先の見えるところにあるのではありません。
何の関係も感じられないような遠いところ、見えない部分に大切なものがあるのです。
断酒で人生が好転するのは、断酒がその為の小さな種であり見えない部分であるからです。
続きは、明日お会いしましょう(^^♪
□リビング壁の娘の写真から甦った最悪の心境
□そんな環境でも、お酒をやめて改善に向かったこと
□断酒と環境の改善は一見、関係のないこと
□しかし、大切な部分は小手先の見えるところではない
□見えない部分にこそ、大切なものが隠れている
ものすごく励みになるブログありがとうございます!!酒飲み時代の虚ろな日々をリアリティーに思い出させてくれる文章で、私も同じように、後悔、虚しさ、孤独感、哀しみなどマイナスな感情に支配されながら暗い気持ちで酒を飲んでました(笑)
みのるんさん、こんにちは!
きっと、みのるんさんも落ちるとわかっていても飲み続けてしまう、あの心境を経験されているのでしょうね。
でもそんな暗い感情との対比が、ノンアルの素晴らしさを更に引き出してくれていることもきっと既に感じておられるのだと思います(^.^)
ありがとうございました!