別居生活も経験していた断酒前の挫折。そんな挫折経験も、断酒というきっかけによって素晴らしい経験値を与えてくれた出来事に変化していった。家族も元に戻り、人生の再スタートを切り始めていた頃に起きていたもう一つの大きなトラブル。それは、仕事上で起こっていたクレーム。変化の前の最後の障害であると自分に言い聞かせながら、過ごしていく。
別居解消後のもう一つのハードル 1
何か少し違う種類の疲れ
絶対に避けたかった客先への案件。
万全の対応を心掛けていたこの案件からのクレームに、どうしても通常の何気ない出来事として捉えて対応することは出来ませんでした。
「何かきっと意味がある。でもその意味がわからない・・・。」
そんな気持ちの中、疲れた体を感じながら対応の電話に追われる日々でした。
なぜ疲れを感じてしまっているのか?
これは前向きな疲れなのか?
新しい変化を前に、希望を持って進んでいた時期に起こったこのクレーム。
前向きな疲れだから大丈夫だと考えていた私でしたが、どうも違う種類の疲れも混じっていることを感じました。
その違う種類の疲れの正体を探ることから、今回の障害への意味の糸口を見つけようとしていきました。
普段は意識していなかった不満を見つける
普通の状況ではなかった仕事上での日々で、私は普段気付くことのなかった不満を感じていたことに気付くのです。
そんな意識下で感じていた不満を要約すると・・・
クレーム、トラブル、何かあるといつも営業社員に原因を求められること。
いつも営業サイドが問題なのか?と感じさせるような社内の雰囲気があること。
そのようなことです。
まっ、こうして書きだすとどこの会社でも必ずあるような些細な当たり前の事柄ですね(^-^;
私も普段の仕事上ではこのようなことを感じていることなど、自分でも感知していませんでした。
今回起こったクレームが、自分自身すら気付けなかったそんな不満をあぶりだしてくれたのです。
「そんな子どもっぽい不満を自分は抱えていたのか。」
「結局は、自分がかわいいということなのか?」
そのように考えながら、やはり大切なことは『顧客第一主義』であることを再認識したのです。
どんな大会社であっても、売っている商品を買っていただいているお客様がいる。
この原則は、八百屋の店舗から世界を市場とする大企業まで貫くルールであるはずだ。
そんな原則を忘れてしまう時期が、必ず落とし穴として存在することを感じました。
売主と買主。
この関係が疎かになってしまい、組織内をいじってみたり何かシステムを導入してみたり・・
やはり、迷った時は原則に戻ることがポイントみたいですね(^.^)
家族からの反応に戸惑う
断酒後に色々な欲求から遠ざかっている自分がいることは、もう何度かお伝えしていることです。
会社内での競争であったり、自己顕示の欲求であったり、そのようなことへの興味がなくなっているのです。
断酒そして、孤独。
そんな生活を通して、自分がどれだけ不確かなものに依存して求めていたのかを感じることとなったからです。
40半ばも過ぎた人間が、いまだに社内でのアピールや競争に明け暮れているのもなんだかなぁ~といった気持ちでしょうか。
もう今更、といった気持ちもあるでしょう。
そのようなことよりも自分自身が努力して、そして目標に進む毎日が楽しいということです。
生活内容が一変し、日々成長している自分を感じている日々が楽しいのです。
他の人の意志や考えが交錯している環境で、満たされない思いを抱きながら過ごすことの貧困さを感じてしまうようになったからです。
「もう、パパはもう会社で偉くなることは無いよ。そうなろうとも思わないし。疲れるからね。」
そんなことを休日の昼食のテーブルで最近何気なく話した日のことです。
数年前は、娘や妻にこのように言われたことのある自分です。
「パパって、欲の塊やね。どれだけ成功したいの?」
別にギラギラした雰囲気を出しているつもりは全く無かったのですが、冗談っぽくそのように言われたことがあるのです。
普段の会話や、雰囲気からそんなことを感じ取っていたのでしょうか。
そのあたりはよくわかりません。
そんなことを言っていた娘だったのに・・・
「でも、私はパパが偉くなってくれると嬉しいよ。友達にも自慢できるし。」
なんてことを言ってくるのです。
妻は何も言いませんでしたが娘に向かって
「もっと言ってやれ!」
といった雰囲気を出しています(^-^;
予想しなかった反応に戸惑いましたね・・・
結局うちの家族は皆あまのじゃく(笑)
色々と調べてみると、断酒後に大きな変化が訪れる方は多いみたいです。
それこそ、職を変えたりする方も多いみたいですね。
私は今のところそこまでの意志はないのですが、正直今回起こったクレームへの対応によっては色々な可能性をやっぱり考えてしまいました(*_*)
自分の一時的な感情だけでの行動ではなく、『顧客第一』の視点から考えようとしていた時です。
その様な時期に、思いもよらぬ家族の反応。
自分が追い風で進んでいる時は、
「調子にのったら危ないよ。」
と言ってみたり。
今回のように、物欲から離れよう(笑)としている時には、
「偉くなってくれると嬉しいよ。」
なんてことを言ってくるのです。
面白くて、苦笑いしてしまいます(^-^;
「大丈夫だよ、〇〇ちゃんが大人になるまでのあと数年は責任持つから。」
と返答しておきました。
全ての事には終わりがある
真正面に来ている時には一大事な事でも、いつかは終わりが来るということです。
今回襲ってきた仕事上でのクレームもやはり終息が近付いてきています。
「これからも、うまくやって行きましょうよ。」
とお客様から言って頂きました(^_^)/
飲酒欲求にも終わりが来る
クレームにも終わりが来る
苦難困難にも終わりが来る
あまり、これらのことにとらわれ過ぎないということですね。
そう言ったことを感じました。
暗いトンネルのなか、前方に見える光を目指して歩いています。
そんな時に、隣の壁にショーウインドウのように目をそらさせるものがあるのです。
それが、色々な障害であったり誘惑であったりします。
思わず寄り道したくなるような誘惑です。
そのまま戻ってこれなくなるリスクを知ることなく・・・
大切なことは、それらのことにとらわれ過ぎずに前方の光を忘れないということなのかな。
そうしたことを今回のクレームから学ぶことにしました。
まだまだ、たくさんの課題が自分にはあることがわかりました。
断酒が、自分の殻を破るための一つのきっかけになってくれています。
明日も歩を一歩進めて前進していきます(^_^)/
□疲れにも爽やかな疲れとそうでない疲れがある
□正しい行動が出来る為には、正確な自己観察が大切
□クレームもいつか終わる。とらわれ過ぎない
□家族はあまのじゃくな反応をすることがままある
□そんな反応がバランスを取ってくれている